『内面からの報告書』ポール・オースター2019-01-08

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『内面からの報告書』ポール・オースター (柴田 元幸 訳 新潮社)


1月6日

あ、昨日からオースター『内面の報告書』の続きを読み始めたので、5日くらいでした。ブルブル震えるような離脱はなくどんどん気分が落ちる程度。読んだから上がるわけではないですが。


1月8日

『内面の報告書』オースター 読了

四部構成ですが、白眉は少年時代に観た映画『縮みゆく人間』と『仮面の米国』を、読者の目に少年ポールと老年期オースターと並んで観ているように語り直す名人芸の第二部。これだけでも読んでみてくだされ。


1月8日

リディア・デイヴィスに宛てた若き日の手紙から忘れていた自分を解読する第三部は、まあ、オースターならこうするよなという、いい意味でも非-いい意味でもオースターらしい処理。最後の手紙はオレがリディアなら、即絶交だが。




『内面からの報告書』ポール・オースター (柴田 元幸 訳 新潮社)

『密偵』コンラッド2019-01-25

かわいー

かわいー


『密偵』コンラッド (土岐 恒二 訳 岩波書店)


1月25日

『密偵』コンラッド(土岐恒二訳) 読了

濃密なディスコミュニケーション心理劇な上に、壮絶なエンターテイメントで、なおかつ度肝を抜かれる叙述トリックを駆使した物語。政治ものじゃないよ! 『闇の奥』や『ノストローモ』に匹敵する傑作なのに、なんで絶版なのよ。




『密偵』コンラッド (土岐 恒二 訳 岩波書店)

『分かちあう心の進化』松沢哲郎2019-01-27

液状化していく猫

液状化していく猫


『分かちあう心の進化』松沢哲郎 (岩波書店)


1月27日

『分かちあう心の進化』松沢哲郎(岩波科学ライブラリー) 読了。「ヒトが手を使えるようになったのはなぜ?」に99%「二足歩行するようになったから」と答えるでしょうが、よく考えるとチンパンジーは四本とも「手」なんですよね。答えはなんと「赤ん坊をあお向けに寝かせておけるようになったから」


1月27日

四本の手のうち二本が足になったが正しい進化とのこと。なーるほど。そんな京都大学霊長類ちぱんじんの連綿たる研究を面白おかしく紹介しながら、「ヒトの心」がヒト科四属とどう異なるを客観的方法での室内実験と野外実験によって解き明かしていく、比較認知科学をいいとこ取りで読ませる本でした。


1月27日

言語がコミュニケーションの道具として進化したと決めうちするとか、互恵的な行動をヒト固有の愛に結びつけるとか、私は好きではないけど(好き好きじゃないけど)、チンパンジーのアイはまだ存命よ。 下記URLへ。
「ようこそ | 京都大学霊長類研究所 - チンパンジーアイ」
http://langint.pri.kyoto-u.ac.jp/ai/ja/about/index.html…


7月3日

もちろん、教育しても無駄だという立ち位置なんですがね。




『分かちあう心の進化』松沢哲郎 (岩波書店)