『エウロペアナ』パトリク・オウジェドニーク2014-10-23


『エウロペアナ』パトリク・オウジェドニーク(阿部賢一、篠原琢 訳 白水社)


10月23日

「エウロペアナ」5ページで読む気が失せたのですが。
―― 科学者は同位体元素や一般相対性理論を発見した。この理論によると、形而上学的なものは一切なく、すべては相対的であるという。――
 ここ、分かって言ってるのかな。素なのかな。


10月23日

「エウロペアナ ―― 二〇世紀史概説 ――」パトリク・オウジェドニーク 読了。案に相違してここには歴史ではなくただの言葉、というか作中で繰り返されるソ連の木言語(嘘)、エスペラント、ペンテコステ派の古言語などへの言及が指し示すように、自然言語ですらない繰り言が繰り出される。(続)


10月23日

(続)この間まで読んでいたロスの「ヒューマン・ステイン」で、ベトナム帰還兵がPTSD克服のために戦没者記念碑の前に立つエピソードと共鳴して、記憶を風化させないために記念碑に刻みこまれている言葉は死者の名前だが、(続)


10月23日

「エウロペアナ」で繰り返される戦死者を縦に並べれば何キロメートルになるという偏執的な記述は記憶を呼び覚ますのか、善意を失って少しづつ前向き(ポジティブ)になっていくイタリア兵の手紙は記憶を呼び覚ますのか、精神分析は記憶を呼び覚ますのか、(続)


10月23日

ユダヤ人虐殺の大量のクリーシェは記憶を呼び覚ますのか、そして、何よりも客観的な歴史記述は記憶を呼び覚ますのか、という感じで、二〇世紀のヨーロッパを出汁にした、記憶を呼び覚ますものはいったい何なのかを執拗につぶやいたbot小説、と思うがどうか。


10月23日

これは、終わりの方でちゃんと回収してあった。




『エウロペアナ』パトリク・オウジェドニーク(阿部賢一、篠原琢 訳 白水社)

『昼の家、夜の家』オルガ・トカルチュク2014-03-08

今日のフォトジェニック

今日のフォトジェニック


『昼の家、夜の家』オルガ・トカルチュク(小椋彩 訳 白水社)


3月1日

一周遅れで、オルガ・トカルチュク「昼の家、夜の家」。


3月8日

「昼の家、夜の家」オルガ・トカルチュク 読了。自分の身体に自分がぴったりはまらないあの感覚があらゆるレベルで語られ、読んでいる自分が小説の外側に彷徨いでて別の小説や映画、現実と直接つながる幻覚にたびたび襲われる。いや、自分の内側の家の中で迷い歩き何もかもが関連してくる稀有な経験。




『昼の家、夜の家』オルガ・トカルチュク(小椋彩 訳 白水社)

『もうひとつの街』ミハル・アイヴァス2013-09-01

なにかラブラブなガボとゴブ

なにかラブラブなガボとゴブ


『もうひとつの街』ミハル・アイヴァス(阿部賢一 訳 河出書房新社)


8月27日

ロスの合間に「もうひとつの街」ミハル・アイヴァス。


8月30日

アイヴァスの「もうひとつの街」面白い。三周遅れのロマン派が、「言葉」をひっさげて猛追か。


9月1日

「もうひとつの街」ミハル・アイヴァス 読了。サメとかエイとか、海のない国の雪のなかでお魚大暴れの巻。読めない文字の本を導入に現実の街プラハと重なるもうひとつの街を探検する私。カレル橋の彫像のなかがあんななってたとは! 奇想天外なエピソードで飽きない傑作。


9月1日

「もうひとつの街」で読書感想文を書きなさい。何を書いても正しいのだからw




『もうひとつの街』ミハル・アイヴァス(阿部賢一 訳 河出書房新社)

『厳重に監視された列車』ボフミル・フラバル2012-11-17

きたろうさんは弱いにゃ〜

きたろうさんは弱いにゃ〜


『厳重に監視された列車』ボフミル・フラバル(飯島周 訳 松籟社)


11月17日

「厳重に監視された列車」ボフミル・フラバル読了。結末に至るまでのエロ噺のたたみ込み方が好きだなー。尻に公印をペタペタ押すとはまた斬新なセックスw 主人公の自殺未遂と戦争とエロが積み重なるクライマックス。




『厳重に監視された列車』ボフミル・フラバル(飯島周 訳 松籟社)

『スペイン旅行記』カレル・チャペック2012-10-14


『スペイン旅行記』カレル・チャペック(飯島周 訳 筑摩書房)


10月14日

ピノッキオ中断して「スペイン旅行記」カレル・チャペック 読了。1929年10月。荒々しく凄まじい闘牛(闘牛士が3人角でやられる)で気分が悪くなったり、スペインの女性は「宝物のように監視される…隷属と尊敬」という特権を持っているとかセクハラ全開だったりw スペイン、行きたい。




『スペイン旅行記』カレル・チャペック(飯島周 訳 筑摩書房)

『青い脂』ウラジーミル・ソローキン2012-09-16

ぬこと「青い脂」(ガボ)

ぬこと「青い脂」(ガボ)


『青い脂』ウラジーミル・ソローキン(望月 哲男、松下 隆志 訳 河出書房新社)


8月18日

「青い脂」は、ほんとうに出るのだろうか。集団夢ではないのか。


8月23日

そもそも、今日でてるのかな? 「青い脂」


8月24日

御意。あのしなりが。 RT @pyoko45: 『青い脂』ソフトカバーの衝撃。


8月25日

「棒・数字・文字」は、インディアンの絵文字による詩や散文もあって大変たのしい。あと、80頁ほどなので読み切るか。それとも「青い脂」にするか。


8月25日

「青い脂」は、いったい何事ですか?www


9月9日

(実はまだ「青い脂」p.194あたり。遅読すぎ)


9月12日

(青脂読み終わったらとにかく数をこなしてみる。おれだって早く読める本は早く読めるのだ)


9月12日

(で、やっと青脂に何でこんなに時間がかかるかのかに至るわけだが、あれさ、表面的に言ってることと意味してることがまともに結びついている文章の方が少ないじゃろ。しんどいじゃろ。じゃよ)


9月12日

(そして、遅読の最大の原因は、登場人物に演じさせることですわよ。ちなみに青脂のスターリンは脳内では大竹まことw)


9月13日

まだ噂のフルシチョフ×スターリンの濡れ濡れにたどりつかず


9月16日

あああ「青い脂」ソローキン 読了。あああ、あああ。


9月16日

茫然自失のままおやすみなさい。


9月16日

わしは青脂ショックで小説を回避し、積んでた「さっさと不況を終わらせろ」(クルーグマン)なう。


10月3日

(ほんとうは「青い脂」は「青脂」と書いて「せいし」と読ませたかったと思う)


10月11日

みんなリプスって言うけど、リプスリプスいってんのは最初の最初だけなので、あそこだけで判断すると最後に「あああ、あああ、あああ」としか言えないほどの驚愕脱力感にやられる。


10月14日

「青い脂」、海外文学慣れしてる方でも読めたり読めなかったりするのは、傑作の必要条件だぜよ。(十分条件は、50年後に再発見されること)


10月23日

(「青い脂」を他人が絶賛していると何か不愉快になる。そんなに簡単に褒められるような作品か? とか、要は子供っぽい独占欲ですが)


11月8日

「青い脂」三刷…。よくないことの前触れかも…。


1月8日

「青い脂」ウラジーミル・ソローキン (河出書房新社) #tb候補作海外 まあ、これが海外編のトップに決まりじゃないでしょうか。ラストの力まかせの脱力感はただ事ではないっす。


1月16日

青い脂、4刷...。青い春とか青い鳥とか青い珊瑚礁とか青い山脈とか青い三角定規とかと間違えて買ったひとがいるんじゃないの?w


2月7日

『青い脂』ウラジーミル・ソローキン (河出書房新社) #wtb3 分からないところはみんなが分からないので安心してどんどん読むと、生涯の心の傷になるラストが待っています。


10月14日

ぼくが本の感想文を書くのは、忘れるからです。


10月14日

なので、絶対忘れられない本、例えば「青い脂」の感想は、「あああ、あああ、あああ」でしたw




『青い脂』ウラジーミル・ソローキン(望月 哲男、松下 隆志 訳 河出書房新社)