『若い芸術家の肖像』ジョイス ― 2019-04-07
うちにある、ジョイスもの一式
『若い芸術家の肖像』ジョイス(大澤 正佳 新訳 岩波書店)
3月28日
#今何読んでますか見た人もやる
『若い芸術家の肖像』ジョイス(大澤正佳 新訳)
3月28日
『わ、若い芸術家のし、肖像』を思い出してから…(汗)
3月30日
うちにある、ジョイスもの一式。なんと柳瀬先生のユリシーズを全部揃えてなかったことが判明。もちろんフィネガンは付箋のあたりで断念してます。
4月7日
『若い芸術家の肖像』ジョイス(大澤正佳訳 岩波文庫)読了。
とりあえず折り目をつけた3カ所の写真。
第2章 p.132 スティーヴンとエレンが馬車で接触した次の日、詩を書こうとして失敗する場面。
4月7日
第3章 p.248 アーノル神父の地獄の説教で、神はどんなに小さな罪も見逃さないと脅す場面。
4月7日
第5章 pp.395-396 学生リンチを相手にアクィナスを援用して、美の本質的な特質は「全体性、調和、そして光輝」であると論じる場面。
4月7日
第2章の部分は、オブジェクトから本質的な美のドメインルールを蒸留する少年スティーヴン。
第3章の地獄では、たとえたった一つの小さなバグであっても、この世はモノシリックなクラスであるために神はけっして見逃してはくれないという教え。
4月7日
そして第5章。まさに、境界づけられたコンテキスのなかに美の本質的全体性があり、この美のコアドメインは疎な部品のメッセージによる調和によって構成されていること。さらに、このつづきのページでは、その抽象性はイデアではなくオブジェクトそのものであると釘までさしている。
ジョイス恐るべしw
『台湾少女、洋裁に出会う』鄭鴻生 ― 2019-04-19
もういい、みんなで引きこもろう
『台湾少女、洋裁に出会う―母とミシンの60年』鄭 鴻生(天野 健太郎 訳 紀伊國屋書店)
4月19日
『台湾少女、洋裁に出会う 母とミシンの60年(母親的六十年洋裁歳月)』鄭鴻生(天野健太郎 訳)読了。
日本統治時代の台南に生まれて17歳で洋裁店に。その後30代で洋裁学校を経営し、60年を洋裁で生きた少女の記憶を息子が語る物語。なんだけど、とても実直な筆致が好ましい。
4月19日
台南の路地の洋裁学校に通ってくる台南の様々な立場の女性たち、そのうち地方の娘や山岳民族の娘も数人単位でやってきて手狭になったので大借金して寮まで建てて、その建物は台南路地裏で一番高い三階鉄筋コンクリート作り。語り手の息子が屋上から得意になって街を見まわすと、
4月19日
それからどんどん周りも高いビルが出来ていく。女生徒たちの卒業写真で分かる変わっていくファッション。日本統治時代から現代までの街の移り変わりがリアルに立ち上がってくる。でも、台南にはきっと変わらないものもあるんだろうなと思わせる好著。
4月19日
同作家には父親の物語もあって、この『洋裁』にもチラチラ登場しては色々想像させる面白いひと。訳者あとがきでそのうち紹介したいとあったのだが。天野さん、早すぎますよ…。
最近のコメント