『心理学をまじめに考える方法』キース・E・スタノヴィッチ2018-07-22

暑くて目から光線

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『心理学をまじめに考える方法 真実を見抜く批判的思考』キース・E・スタノヴィッチ (金坂 弥起 監訳 誠信書房)


7月9日

『心理学をまじめに考える方法 真実を見抜く批判的思考』キース・E・スタノヴィッチ をまじめに読み始めました。みんなも読むといいんだけど、こういうのはそもそも「自分はまじめに考えていないかも」なんて自信のないひとだけじゃないか、というのがなんとも。


7月16日

『心理学をまじめに考える方法』キース・E・スタノヴィッチの、第八章「収束証拠の重要性」を読んでから記事を書け。

科学論文は一部不備であったり誤りであることの方が圧倒的に多い。対立する仮説群を全部叩き潰すような研究など極稀。何百という論文を集めて、生き残る仮説を検証するのが科学だ。


7月22日

あ、『心理学をまじめに考える方法 真実を見抜く批判的思考』キース・E・スタノヴィッチ 読了

科学の成立条件を網羅的に平易に解説しているので、わしが文科省のえらい人なら、高校の副読本にするのに。
とくに心理学がなぜ科学として認められづらいかがよくわかる。


7月22日

心については誰でも独自の常識を持っていて、もちろん、このショートカット的心の理論(直感心理学)がないと共同生活が著しく困難になるので当然なのですが、それが何でもありなので疑似科学のハイエナたちの食い物にちょうどよく、なにがなんでも餌場を守ろうとするからなのである、と。


7月22日

いまや、喫煙が肺ガンのリスクをあげることによほどの狂信者でもない限りは反対しないでしょうが、実は幼少時に暴力的なドラマやゲームに長時間接した方が暴力的傾向が増すことはすでにほぼ証明されているにもかかわらず、


7月22日

既得権者は「この論文では逆の結果がでている」「この研究では相関関係であって因果関係ではない」と個別の都合のよい研究結果だけを持ち出し、一般人は「でもぼくはストⅡやってたけど喧嘩は嫌いだよ(笑)」とか、一笑に付す。


7月22日

でも、これは「収束証拠」とか「統制実験」という科学的な手続きを無視しているこの上なく非科学的な態度で、ヒトという種が統計的な考え方を致命的に苦手としていることとあいまってこの数十年の圧倒的な心理科学の進展がほとんど一般的にならない。


7月22日

そんな嘆きから、10年以上も改訂を続けているスタノヴィッチおじちゃんのとても良い教科書です。

精神分析学を科学だと思っているひとが読むと、いきなりのフロイト完全否定に叩きつけるかもしれませんが、監訳者の金坂先生が日本精神分析学会正会員として訳注で本文とバトルするという出オチありw




『心理学をまじめに考える方法 真実を見抜く批判的思考』キース・E・スタノヴィッチ (金坂 弥起 監訳 誠信書房)

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