『悪いヤツを弁護する』アレックス・マクブライド2012-06-05


『悪いヤツを弁護する』アレックス・マクブライド (高月園子 訳 亜紀書房)


5月26日

「悪いやつを弁護する」積んだ。


5月27日

「悪いヤツを弁護する」なう。金髪クルクルの鬘で裁判しているイギリス法曹界のバリスタと呼ばれるひとの生きのいい回想録。であろうか。帯ほど迷いはないよ。


6月5日

「悪いヤツを弁護する」アレックス・マックブライド (亜紀書房)読了。楽しいけど、アレックス、ちょっとサービス精神旺盛すぎて散漫な印象になってますよ。感想はのちほど。


6月7日

「悪いヤツを弁護する」アレックス・マックブライド 読了の続き。現役バリスタが露悪的なのはイギリスだからかもしれないが、裁判所を正義の砦なんて思うほどナイーブではなくとも、現実の裁判はコストとベネフィット(経済的時間的あるいは刑の軽重など)の論理で実施されていると思い知らされる。




『悪いヤツを弁護する』アレックス・マクブライド (高月園子 訳 亜紀書房)

『尋問請負人』マーク・アレン・スミス2012-06-06


『尋問請負人』マーク・アレン・スミス (山中朝晶 訳 早川書房)


6月6日

「尋問請負人」マーク・アレン・スミス読了。主人公はありとあらゆる尋問術を知り尽くしたプロだが決してひとは殺さない。ある日、オヤツのカッパえびせんを隠した弟(2歳)から隠し場所を聞き出して欲しいと姉(4歳)から依頼をうけ、罵声と鼻水が飛び交う危険な戦地へと赴くのだった。




『尋問請負人』マーク・アレン・スミス (山中朝晶 訳 早川書房)

『空に浮かぶ子供』ジョナサン・キャロル2012-06-09

ケージの上でたれるネコ様

ケージの上でたれるネコ様


『空に浮かぶ子供』ジョナサン・キャロル (浅羽莢子 訳 東京創元社)


4月10日

だがしかし、次に読みべき「空に浮かぶ子供」も、ケツが浮くほど怖いという「我らが影の声」も品切れ。困った


6月6日

(ジョナさんの「空に浮かぶ子供」がフルスロットルで暴走気味なので心配になる)


6月9日

「空に浮かぶ子供」ジョナサン・キャロル読了。互いに互いを孕む天使と女とか、少しずつ進んでいく死者が残した短編とか、癌患者ばかりで構成された劇団とか、最初からとばしてるなぁと思ったら、後半一転して極めてまっとうな映画作り小説になる。芸術家の狂気を生き延びる道を与えよ!




『空に浮かぶ子供』ジョナサン・キャロル (浅羽莢子 訳 東京創元社)

『貧乏人の経済学』バナジー/デュフロ2012-06-10

だいたいこんな感じでくっついておるよ

だいたいこんな感じでくっついておるよ(翌日譲渡して、里子にもらわれていったぬこ様たちは、意外な(かわいい)名前をつけてもらってぬくぬくしておるとのこと。よかったよかった。)


『貧乏人の経済学』アビジット・V・バナジー、エスター・デュフロ (山形浩生 訳 みすず書房)


6月10日

「貧乏人の経済学」なう。第三章を読んでその傲慢な鼻をへし折られるがよい!(とりあえず私の鼻は折れた)


6月18日

『貧乏人の経済学』アビジット・V・バナジー&エスター・デュフロ著(山形浩生訳 みすず書房)読了。感想は後ほど。


6月18日

『貧乏人の経済学』アビジット・V・バナジー&エスター・デュフロ著(山形浩生訳 みすず書房)読了の続き。ともかく驚くのは、開発経済の分野でこんなに社会実験が進んでいて、ランダム化対照試行という方法できちんと設計すればちゃんと開発手法の効果を評価できるということ。(続)


6月18日

(続)開発援助コンサルの訳者が現場でやってたことが「単なる印象をもとに展開していた各種議論」で「無責任な酒場談義」だって思い知らされるくらいだから、専門的にもびっくらする成果なんでしょうな。で例えば、ある村には教科書をただで配るが隣の村には教科書を買うお金を支給するとか(続)


6月18日

(続)そういう実験をして比較するわけですが(そんな例は出てなかったっけ)、どういう結果になってもデータを解析して「何が効果的なのか」をきちんと評価できるわけだ。今までの「援助しても貧乏人がやる気にならなきゃ無駄」とか「どかんと援助してインフラを整備したらやる気はついて来る」(続)


6月18日

(続)とか「そもそも政治制度が植民地支配の時代以降腐ってるから強圧的に変えなきゃダメ」とか、上から目線の開発援助論がぜーんぶ一面的にしか正しくない、というか、そもそも論ではなく、現場に沿った援助方法をほんの少し工夫するだけでまったく効果が違うということを目に見えるように(続)


6月18日

(続)しとるわけですよ。そんなちっちゃなことをチマチマやっても貧困はなくならない、って悲観的な声が聞こえそうですが、それは作者が一番よく知ってるっていうオチまでついてる。50年や100年、貧困が無くならなくても当然(人類の最初期から貧困は付き物)と言い放つ。(続)


6月18日

(続)でも、ノーベル経済学賞の対象になって万能薬のように言われたマイクロ融資が、言うほど凄いわけじゃないってのはショック。でもそれを著者たちが社会実験を通して評価した結果、将来がよくなるという明確な見通しがなければ、どんなに有利な融資も利用されないと分かったとか(続)


6月18日

(続)そういう一見当たり前のことが見えないところで、個別の恣意的な成功事例だけを元に「効果があるはず」と思い込んで結果的に無駄な援助をアチコチでしてしまっていたのが今までなら、これからは小さなことからコツコツと積み上げていけるようにやっとなったと、そういうことのようでございます。


1月10日

貧乏人の経済学」が6刷! 面白いもんねえ。




『貧乏人の経済学』アビジット・V・バナジー、エスター・デュフロ (山形浩生 訳 みすず書房)