『失われてゆく、我々の内なる細菌』マーティン・J・ブレイザー2015-09-07

今日の憂い顔

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『失われてゆく、我々の内なる細菌』マーティン・J・ブレイザー(山本太郎 訳 みすず書房)


9月7日

『失われてゆく、我々の内なる細菌』マーティン・J・ブレイザー 読了
NHK腸内フローラ特集
http://togetter.com/li/786618
うんこカプセルの話
http://courrier.jp/news/archives/32?id=breadcrumbs…
トンデモオーガニック
http://xbrand.yahoo.co.jp/category/lifesyle/16677/1.html…


9月7日

ブレイザー先生の『失われてゆくした我々の内なる細菌』は、腸内細菌叢の抗生物質による壊滅と耐性細菌の増加感染リスクには極めて科学的な手続きを踏んで(山のようなエビデンス)かなり悲観的な現状認識を示している。人類滅亡目前くらい脆弱になっているという。


9月7日

腸内細菌叢だけで何でも説明できるとは言うておりませんが、肥満や若年性糖尿病、喘息などにはかなり確からしい相関関係があるし、自己免疫性疾患の増加と腸内細菌叢の壊滅の因果関係には、けっこう説得力ある説明がある「上に」研究途上であるとはっきり言っている。


9月7日

人体の重さの1割弱、遺伝子数の99%を占める常在細菌は、昨日今日住み着いたわけではなく、多分、農耕を始めた頃から20世紀初めまで、種類や数や住み着く場所をほとんど変えずにいた。ということは、細菌も人体も自然淘汰圧に曝されながら絶妙に共生していたと。


9月7日

それを「夢の薬」抗生物質が、大量破壊兵器並に壊滅させて現在に至るのは、これもう事実。だからってブレイザー先生が抗生物質(や帝王切開)を根絶すべきなんてバカなことを言ってるわけではないのでご安心を。要は、そうそうノンキにしてられないぞ、


9月7日

家畜を太らせる為に抗生物質を使うのを禁止したり、「念の為」に自動的に抗生物質を処方したりするのはやめていこう、本来の常在細菌をなんとか戻して行く方法を考えよう(うんこカプセルも真面目な取り組み)、厳密な裏付けのないプロバイオティクスは疑わしい、


9月7日

薬剤マフィアや医療の訴訟バイアスを政策的に正しい方向に導けないか、本当に効果のある方法と因果関係の科学的な解明を進めていこう、お金が欲しい、と、真摯に述べている良書なので、腸内フローラなんてトンデモと思ってしまった方にこそ読んでもらいたい。


9月7日

ときどきイラッとする比喩(細菌のセックスとか)があるのはマイナスなんだけど、そんなのは無視して下さい。


9月7日

RT>『失われてゆく、我々の内なる細菌』でも、鶏卵が糞便(の細菌)に曝露されて常在細菌が形成られるんだよー、それが人間だと経膣分娩による膣内細菌の曝露だよーとブレイザー先生。帝王切開はその機会を失って…。という研究。注意、ブレイザー先生は「帝王切開すべきときは迷わずせよ」とも。


10月29日

とても良い本でした。 RT @misuzu_shobo [書評]『失われてゆく、我々の内なる細菌』 - 松澤 隆|WEBRONZA - 朝日新聞社 http://webronza.asahi.com/culture/articls/2015101600002.html…




『失われてゆく、我々の内なる細菌』マーティン・J・ブレイザー(山本太郎 訳 みすず書房)

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