『トロイラスとクレシダ』シェイクスピア2017-11-06

半目

半目


『トロイラスとクレシダ』シェイクスピア(小田島 雄志 訳 白水社)


11月6日

『トロイラスとクレシダ』シェイクスピア(小田島雄志訳) 読了
そういう時代なんでしょうが、ギリシアとトロイの間で人質やら伝令やらがやたらと気安く行ったり来たりフレンドリー。なんというか、スタートレックで初めての惑星に艦長副艦長科学主任が上陸するみたいなお約束な展開が好きです。


11月7日

スタートレックはレッドスーツしか死なないけど、シェイクスピアは主役級が全部死ぬ。と思ったら、これはけっこう異色で、死ななかったり、放っておかれたり、誰だかわからなかったり、性格がグダグダに変わったり、素人目には後付けで他人の手が入ってそうな気がする下手くそな戯曲(何様)。




『トロイラスとクレシダ』シェイクスピア(小田島 雄志 訳 白水社)

『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン2017-11-12

とりあえずここが疑問

とりあえずここが疑問


『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン(村井章子 訳 早川書房)


10月30日

カーネマン『ファスト&スロー』 『「必要性とは無関係に衒学的な専門用語を使用することの影響すなわち無用に長い単語を使うことの弊害」と題する論文を書いた。この論文でオッペンハイマーは、ありふれた考えをもったいぶった言葉で表現すると、知性が乏しく信憑性が低いとみなされることを示した』


10月31日

カーネマン
『悲しいことを考えた被験者は、直感的な作業をまったく正確にこなせなくなってしまったことである。彼らの答はどれも、でたらめとほとんど変わらなかった。このように、気分は明らかにシステム1の働きを左右する。不機嫌なときや不幸なとき、私たちは直感のきらめきを失ってしまう』


10月31日

カーネマン
『ファスト&スロー』ですけど、『お世辞を言う機械はお好き?』でも、うつ傾向のある人の自己評価は第三者評価に近いという(普通は自己過大評価)報告があったが、合わせてみると、悲観的な情動はシステム1(直感ヒューリスティック)を抑制してしまうということではないかしらん。腑に落ちる。


11月7日

なるべく直感で選んでくだされ。

問題1 あなたは現在の財産に上乗せして1000ドルもらったうえで、次のどちらかを選ぶように言われました。


11月7日

問題2 あなたは現在の財産に上乗せして2000ドルもらったうえで、次のどちらかを選ぶように言われました。


11月7日

カーネマンのあれですが、なんか納得いかんので。


11月9日

果が出ました。ありがとうございます。
カーネマン曰く、大方の人が、問題1ではリスク回避で「確実に500$得る」を選び、問題2ではリスクをとり「50%で1000$失う」を選ぶと。(『ファスト&スロー』 第26章 プロスペクト理論)

少なくとも、問題2はまったく逆でした。この問題の問題含め感想は後日。


11月9日

ちなみに、私は問題1はギャンブル、問題2は確実に、でした。『ファスト&スロー』でのカーネマンの解説もよく分からんし、その後の章とも矛盾してる気がするし、そもそもこういう問題を被験者に提示する際に別のバイアスがかかっていなかったか、という疑念は出ますよね。


11月12日

『ファスト&スロー』カーネマン 読了。人に備わる、素早く判断するシステム1と怠け者の合理的システム2、経済合理的エコンとヒューマン、経験する自己と記憶する自己、を軸にカーネマンが解説してるんで、読む人は読むのでわしが何か言うことはない。というか、シンゴジラが。とりあえずここが疑問。 https://pic.twitter.com/5fwFwm19iM


11月13日

ここでカーネマンはかなり変な説明をしていると思う。
問題1、2の選択は論理的には同じだが、予め「もらった」1000$と2000$がそれぞれ「参照点」となってリスク回避からリスク追求に選択が変わると主張している。
ところが直後に、たかが数千ドルでは財産が増えたとは認識せず、問題1は利得の表現で、


11月13日

問題2は損失の表現であることにだけ引きずられ、最初にもらった1000$や2000$のことは元々の財産という参照点に隠れてしまうからこそ、リスク回避とリスク追求に変わると言っている。

本当にこの試験は言っているような結果を得たのだろうか。信用出来ない。

20人程度の母集団だから今回とほぼ同じ。


11月13日

多分、アンケートに答えていただいた方は、問題を独立で読んで、どちらも「利得」の問題だと直感したはず。で、カーネマンが最初に言うように1000$、2000$が重大な参照点で、そこからの変化を考えて選択するからこの問題はどちらも大きく「リスク回避」に傾いたと思う。そもそも、1000$、2000$を


11月13日

もらわずに同じ選択をさせていたら、参照点が0なので、問題1は利得でリスク回避、問題2は損失でリスク追求になったのは間違いないのに。 財産の静的な状態が問題1と2では同じであるにもかかわらず選択が違う発見を説明したいがためにかなりおかしなことになっている。


11月14日

この問題はプロスペクト理論の最初の論文の有名なやつだそうだけど、本当の本当に、この結果だったのかな。

1000$、2000$をもらったことをすぐに忘れるほどの大金持ちを被験者にしたのでなければ、こんなおかしな結果にはならないと思うのだが。
以上、ご協力ありがとうございました。




『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン(村井章子 訳 早川書房)

『はるかな星』ロベルト・ボラーニョ2017-11-16

家人の動きを見守る会

家人の動きを見守る会


『はるかな星』ロベルト・ボラーニョ (斎藤文子 訳 白水社)


11月16日

『はるかな星』ロベルト・ボラーニョ 読了。ほら、『アメリカ大陸のナチ文学』のラストで異彩を放つカルロス・ラミレス=ホフマンはアルトゥーロ・B(ボラーニョの異名)からボラーニョが聞き書きしたものを、編集者エラルデに請われて、アルトゥーロの夢や悪夢(原文ママ)にしたがって


11月16日

友人で(当然)詩人のビビアーノ・オリアンの協力で膨らませた作品であり、ビビアーノはその調査をもとに『アメリカ大陸のナチ文学』を書きあげ、ボラーニョは『野生の探偵たち』を、アルトゥーロ・Bは『2666』を完成させたのだが、異名たちのあらゆる連続殺人は「偶然の爆発」なのだ(原文ママ)。。




『はるかな星』ロベルト・ボラーニョ (斎藤文子 訳 白水社)

『儀式』セース・ノーテボーム2017-11-19

みごとなあごのせ

みごとなあごのせ


『儀式』セース・ノーテボーム(松永美穂 訳 論創社)


11月19日

『儀式』セース・ノーテボーム 読了。う~ん。二部まではよい。5、60年代の西洋精神の危機的なあれを、サルトル論じて時間通りに生きることであれする二部のターズ父を女たらしのインニが語る変な感じが。でもなー、おれ、ノーテボームの日本趣味でも三部のはダメ。滑稽さが微塵もない儀式はダメ。


11月9日

あと、E.M.チオラン『生まれることの短所について』、にはなんの言及もないので、普通にシオラン『生誕の災厄』っちゅう邦訳があるのを知らなかった(調べなかった?)のではないか疑惑。でもなー、いくらなんでもそれはないと思うけどなー。あれで三部入った瞬間に白けたからねー。


11月9日

ヨガと朝食が好きなんだよ、きっと。


11月9日

『儀式』の三部、ヨガも出るんどけどさあ、いや、この作品が80年に出てることを考えれば当時の理解よりは驚異的に咀嚼できてるとはいえ、あーた、肉体の感覚が消えたりしないわー。とにかく、このノーテボームはがっかりだ。


11月23日

ノーテボームはどうして英語かドイツ語からの重訳しか出ないのかなあ。日本語としておかしいわけではないけど、まあ、ねえ。




『儀式』セース・ノーテボーム(松永美穂 訳 論創社)

『アメリカ人はどうしてああなのか』テリー・イーグルトン2017-11-20

なかよし

なかよし


『アメリカ人はどうしてああなのか』テリー・イーグルトン(大橋洋一、吉岡範武 訳 河出書房新社)


11月20日

テリー・イーグルトン『アメリカ人はどうしてああなのか』を読んでますが、ああ、アメリカ人は裏表を嫌う江戸っ子でイギリス人は本音を言うなんて考えもできない京都人。生粋の京都人イーグルトンが江戸っ子をアイロニカルにからかう振りをして京都人をくさしているみたいなわけどすえ。面倒くせー。


11月20日

アイロニーアイロニーうるせえんだよな、ヨーロッパ文学かぶれは。


11月23日

えーと、たまたまイーグルトン『ったくアメ公ときたら(大意)』を読んでいますが、イギリスの階級社会はもちろん貴族とそれ以外。貴族な方はそもそも「自分の財産がどこから来ているのかわからない」階級のことなので、正規雇用も非正規雇用もみんな非正規貴族(というか貴族でないひと的な何か)。




『アメリカ人はどうしてああなのか』テリー・イーグルトン(大橋洋一、吉岡範武 訳 河出書房新社)

『起きようとしない男 その他の短篇』デイヴィッド・ロッジ2017-11-25

可愛いんだから、撮れるよ

可愛いんだから、撮れるよ


『起きようとしない男 その他の短篇』デイヴィッド・ロッジ(高儀 進 訳 白水社)


11月25日

『起きようとしない男 その他の短篇』デイヴィッド・ロッジ(高儀進訳) 読了。文豪ロッジの初短編集。小説を書きたいひとはこれらがなぜこんなに面白いのかをメスと顕微鏡で分析するといい。おそらくほとんどが何が面白いのかわからないと投げ出すだろう。ぬるくなったお風呂から出られない面白さ。


11月25日

そっか、『起きようとしない男』も翻訳大賞の対象だなあ。高儀進さんに授賞して欲しいなあ。




『起きようとしない男 その他の短篇』デイヴィッド・ロッジ(高儀 進 訳 白水社)

『終わりよければすべてよし』シェイクスピア2017-11-29

こんにちは

こんにちは


『終わりよければすべてよし』シェイクスピア(小田島 雄志 訳 白水社)


11月29日

『終わりよければすべてよし』シェイクスピア(小田島雄志訳) 読了。身分違いの伯爵を愛する。母親には愛されている。病いのフランス王。治す代わりに伯爵と結婚を願う。よし。お前など嫌いだ。ああ、苦しい。巡礼へ行くわ。あら伯爵。こっそり入れ替わって。ひどい終わりではないか? よいのか?


11月29日

やっぱし主語はあった方がいいよね。




『終わりよければすべてよし』シェイクスピア(小田島 雄志 訳 白水社)