『医師は最善を尽くしているか』アトゥール・ガワンデ2017-09-23

八重洲ブックセンターが好きなゴブさん。

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『医師は最善を尽くしているか 医療現場の常識を変えた11のエピソード』アトゥール・ガワンデ(原井 宏明 訳 みすず書房)


9月23日

『医師は最善を尽くしているか 医療現場の常識を変えた11のエピソード』アトゥール・ガワンデ 読了。『死すべき定め』が売れて『コード・ブルー』の新訳版も出るガワンデはポール・オースターのファンでした。締めの五つの教えの一つはオースターのエッセイから「筋書きにない質問をしなさい」。


9月23日

これは患者でも同僚でもよく、教科書以外の質問で、ヘルニアの男性とか麻酔科医の女性とかいう記号から少しでも特異性をもった個人として見ようという努力。
二つ目は「不平を漏らすな」。我慢しろいつも明るくではなく、殆どのことは完全にコントロールできない、不平よりお天気の話の方がましだと。


9月23日

一、ニ、三つ目は「何か数えろ」。これはより具体的。本文エピソードに何度も出てくるのは比較できる数字にしろということ。アプガースコアという新生児の健康状態を10点満点で数えることで今まで常識として助からないと思われていた未熟児などの死亡率が劇的に下がったと。数えろ。これで140字。


9月23日

四つ目は「何か書け」。まあ、ツイッターやってる連中には不要なアドバイス。 五つ目は「変われ」。これはすごいぞ。命を左右する医師に今までとは違う医療をやってみろ、何回成功し何回失敗したか数えろ、と。もちろん実験しろと言っているわけではなく、今の不十分さを認め常に解決策を試せ、と。


9月23日

最新医療よりも大事なことは、医師の倫理や対価、困窮、隠蔽体質など常に制限された現場で、既にある医療の最大パフォーマンスを引き出すには何をすればいいのかという科学だと。そんなことを凄まじく面白い11のエピソードで伝えているのでした。マシュマロ・テストに落ちる子は医者になっちゃだめw




『医師は最善を尽くしているか 医療現場の常識を変えた11のエピソード』アトゥール・ガワンデ(原井 宏明 訳 みすず書房)

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